今こそ損、するべきか?
今を生きる僕たちは未来に向かって生きている。
未来には混じり気のない希望を持って進んで行くはずだ。
未来のために出来ることを今考えて実践する。
特に過去を鑑みて今行動して、未来に向かう。
過去の出来事を反省したり、過去の実績を糧にして、未来の理想を掲げてみたり。
僕には過去の栄光なんてなくて、挫折の繰り返しをしてきた。
過去にも話したことはあるが、「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」 時折思い返す。
僕は間違いなく、経験に学び自分の中で歴史を繰り返してきた。
それは無意識に「損」という思いに執着していたのかもしれない。
目に見える損だけじゃなくて、精神的などの目に見えない損をするのがイヤだ。
という想いが無意識に自分を作っていたのかもしれない。
怒られて気持ちを擦り減らしたくない、他者との関わりで自分の想いを傷つけたくない。
そんな無意識に損と決めつけたことを僕は避けてきたのかもしれない。
目に見えるもの、目に見えないもの、損しないだけが得を得られるかといえば違うと最近は考えていて。
それはなぜかというと、減ることを覚悟した行動を全然できていなかった。
減った分だけ増やせるのではないか?
そこに思い至ることができなかった。
自分が監督や社長であることを例にして話をしたい。
自分がマネジメントするチームは今とても不調、不振だ。
メンバーとしては若手、中堅、ベテラン、助っ人・外注のバランスは良い。
バランスはいいが、歯車の噛み合い悪く上手く機能せずいる。
問題としてはチーム内競争力の低下、人選のミスマッチなどがある。
特に一人しか置けない重要ポストの問題が浮き彫りになっている。
今、そのポストを担う人間はサブポジションから今のポストを担当している。
絶対的なメインポジションの担当者が休職してしまったからだ。
今、担当している者はメイン担当者が休暇などでスポット的に担当した経験はあるのだが、固定的に経験することは初めてのこと。
経験の量としてはもちろん現場経験なども考慮した上でのポジション決定なのだが彼の能力を見ると職務的な不安がある。
今までサブであった彼は、チーム内では中堅でありベテランの域を迎えようとしている。
そんな中で、彼の他にも若手の存在もある。
ワンポジションという難しい選択の中で経験量をもとに選んできた人選を変える時がきたのではないか?
チームの未来を考えたら、若手起用をして将来を考える必要がある。
という問題が起こっていること。
今の担当者を起用することにこだわって、近い将来いきなり経験不足の人間だけで現場を回すことをよしとするのか、今のうちから若手に経験の場を与え今の問題を組織として繰り返さないためにできるか?
ということだ。
この問題を自分自身に当てはめ考えよう。
今のために将来を後回しに考えるか、将来のために今を損できるか?
という考え方ができるのだ。
「損」を経験するから自分の「得」が見えてくる。
損を経験して得(徳)を積む。
将来を後回しにすることはいくらでも出来る。
その結果、将来の同じシチュエーションが来た時にどうアクションすればいいのか?
それを考えたら自ずと答えが見えてくる。
先を見据えて行動する大切さだ。
いつまた起きるかわからない問題を、突貫工事で凌ぐのではなくて今のうちから見据えて損できる覚悟を持つということである。
今回は「損」という表現になったが、これかどこにとつながっていて「苦労」、「努力」、「行動」といった様々なものに当てはめられる。
今をどう生きるか?
先をどれだけ見れるか?
今ある環境を俯瞰できるか?
そういったことになってくる。
これは僕の問題なので、望む未来のためにどんなことができるか些細なことからでもいいからやっていこうと思う。