僕は陽の目を見ない場所が好きだ
なんて思っていたが、それは無意識に日向を避けるような思考になっていたんだ。
人見知り、人間関係嫌い、なんてのは勝手にどこかで作られた無意識なものなんだ。
僕は陽の目を見ない人間、だからこのまま暗い脇道を歩いていけばいい、なんて思っていた。
ただ、それじゃあ、この先も視界が変わらないかもしれないなんて思い始めた。
だったら、少しくらいは陽の当たるメインストリートを歩いてみたっていいじゃないか。
陽の目を見なけりゃ、誰も見つけてくれないから。
僕から歩いて行かなきゃ、誰にも会えないよ。
だから、僕はメインストリートへ向かって歩いて行く。